長野県は、ニホンジカによる農林業被害が深刻化しており、平成24年度の長野県内の野生鳥獣による農林業被害は約12億6千万円で、ニホンジカによる被害はそのうちの35%、4億4千万円に達しています。
さまざまな原因で増えすぎたニホンジカにより森林環境の破壊、農産物の食い荒らし、さらに貴重な高山植物の減少など、さまざまな被害が激しくなっていることから、個体数を適正に調整するために、年間3万頭を超るニホンジカの捕獲が行われています。しかしながらそのうち、ジビエとして有効利用されているのは推定1,500頭程度で4~5%の利用率にとどまっているのが現状です。
長野県では捕獲したシカを自然から頂いたいただいた恵みとして、有効に活用するためジビエの振興に取り組んでいます。
長野県では平成19年に独自に「信州ジビエ衛生管理ガイドライン」、「信州ジビエ衛生マニュアル」を策定し、より衛生的で安全性の高いジビエを目指しています。
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また、信州ジビエ研究会に参加している県内の獣肉処理施設は、いずれも食品衛生法に基づく食肉処理業、食肉販売業の営業許可を得た、衛生的な加工施設でジビエの生産をしています。